ETS-800-245X248-TER

ETS-800 テストシステムは、車載 SoC(System-on-a-Chip)デバイス、パワーマネージメントICや汎用アナログ、ミクストシグナル・デバイス向けのテストアプリケーションを幅広く扱うことができます。ETSファミリーは、高精度アナログ、パワーマネージメントおよび車載デバイスの量産を低コストで実現してきた高い実績を誇っており、ETS-800 テストシステムは、このETSファミリーの機能を継承・拡張するとともに、新機能を追加し、広範囲のアナログ、デジタル、ミクストシグナル・デバイスのテスト要求に対応しています。
このシステムは、10スロットのインスツルメント・ケージから成る”セクター”を4台持つ空冷テストヘッドを備えており、4セクター合計40スロットに、各種インスツルメントを組み合わせて搭載することができます。また、AC 電源分配ユニット、DCとAC のシステム電源、および測定機能拡張用19インチ・ラックをメインフレーム・キャビネットに装備しています。この他に、テストヘッドをプローバ・ハンドラーにドッキングするためにテストヘッド・マニピュレータを装着可能です。
近年、最終製品は一層高機能化する傾向にあり、それと相まってデバイスはより高性能・高品質化する動きが加速しています。その結果、テスト項目数が増加し、コスト重視の状況でありながら、テスト時間が増大する傾向にあります。この事態を打開するために、ETS-800 テストシステムは、スループットを最大化する、より新しく、より良いテスト手法を提供するとともに、使い易く包括的なプログラミング環境を実現しています。

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  • 用途
    • 車載 SoC
    • 車載電池監視 IC
    • ゲートドライバー IC
    • 電源およびパワーマネージメント IC
    • 汎用アナログおよびミックストシグナル IC
    • 高効率照明およびLEDドライバー IC
    • モーター コントローラー IC
  • 特長

    ExpressLink™ を採用したマルチセクター・テクノロジー

    低コストのマルチコア・テクノロジーを採用、テスト ヘッドのセクター毎に割り当てた専用プロセッサーによって完全な並列テスト制御を実現、非常に高い並列テスト効率(PTE)を実現します。

    • ExpressLink は高速かつ応答時間が極めて短いテストシステム・バスです。

    APEx™  Adaptive Pin Expansion アーキテクチャ

    • インスツルメントを追加せずに同時測定数を増やす事が可能です。
    • DIB 上のハードウェアを削減して、DIBの設計を簡素化、コストを低減します。
    • テスター・リソースの活用率(TRUE=Tester Resource Utilization Efficiency)を最大化し、テストシステム構成を最適化します。

    ExpanDIB™

    1種類のテストヘッドに小型、中型、大型の3種類のDIB(Device Interface Board)サイズを用意しています。

    • 大型は、アプリケーションスペースが最大であり同時測定数拡張に最適です。
    • 小型は、小規模用途テストアプリケーションでDIBコスト削減に最適です。

    SmartPin3™

    • アナログテストをパターン・シーケンス制御し高速化します。
    • コンカレントテストが可能です。
    • フローティング・リソース・テクノロジー
      • 複数デバイス間のグランド電位変動やノイズを遮断します。
      • インスツルメントのスタック接続により、柔軟に適用範囲を拡張します。
  • 構成

    ETS-800 テストシステムに採用した独自のマルチセクター・アーキテクチャは本質的にスケーラブルであり、最大で1024デバイスの同時測定が可能です。このシステムは対称構成のセクターを、最大 4 つまでサポートします。各セクターは、多彩なミクストシグナル・デバイスを多数個同時測定可能な完全なテストシステムとみなすことができます。テストシステム全体は 1 台のマルチコア・テスト・コンピュータで制御され、必要とされる同時測定数に従って、セクター数を 1 つ、2 つ、または 4 つまで増やすことができます。

  • システムオプション

    ETS-800の重要な機能として、同時測定数を経済的に拡張可能な APEx(Adaptive Pin Expansion)アーキテクチャがあります。APEx の特長は、DIB上の信号切換え回路を最小限にとどめアプリケーション・スペースを有効利用するとともに、インスツルメントの共有によりシステム構成を簡素化し、より多くの同時測定数に対応できるようテストシステムを拡張できる点にあります。APExアーキテクチャではシステムに搭載する様々なインスツルメントに内蔵の信号切換え機能を利用することができます。

    インスツルメント オプション

    APU-32A
    APU-32A(Analog Pin Unit 32)は、1スロット32 チャンネル 最大80V、8種類の電流レンジ(200 mA~1 µA)を備える4象限 V/I です。さらにチャンネル毎に任意波形発生器(AWG)とデジタイザも搭載しています。

    CAMII
    CAMII(Capacitance Application Module)は、pF以下のきわめて小さい静電容量の測定に特化して設計されたアプリケーション・モジュールです。CAMII は、すべてのETS テストシステム、およびmicroFLEX/FLEXテストシステムで使用可能です。

    HSD-32
    HSD-32(High Speed Digital 32)は、1スロットあたり32 チャンネルのパーピンIOを搭載した高速デジタル・インスツルメントで、2 群の独立した16 チャンネルのサブシステムで構成されます。またHSD-32には 、TSU(Time Stamper Unit)も搭載しており各種時間測定が可能です。

    MCMUX
    MCMUX(Medium Current Multiplexer)はテストヘッドの拡張アプリケーション・エリアに実装される、64系統の1:4 ソリッドステート・マルチプレクサで、パターン・シーケンスによる高速切り替えが可能です。MCMUXを使用しインスツルメントを複数のデバイスピンで共有することで、デバイステストに必要なインスツルメント数を低減できます。

    PAM(DIB Module)
    PAM(Picoamp Module)は、電圧を印加してpA以下の微少電流を測定する用途に特化して設計されたアプリケーション・モジュールです。PAM はすべての ETSテストシステムで使用可能です。

    QMS-T
    QMS-Tは、DC 信号及びAC 信号測定可能な独立した4チャンネルのフローティング差動電圧計/デジタイザを搭載しています。電圧計フロントエンド部はチャンネルごとに ±200 V ~ ±0.5V の範囲で 9 種類の電圧レンジを設定可能で、 デジタイザ部はチャンネルごとに200 ksps 16 ビットあるいは10 Msps 12ビット・モードを選択できます。

    SPMB
    SPMB-2112(SPU-2112 Mux Booster Board)は、SPU-2112用のパルス電流ブースタ・オプションです。ブースタ1チャンネルを1本の大電流ブースタ・ケーブルで SPU-2112の1チャンネルに接続します。1スロットのブースタ・ボードで、SPU-2112の8 チャンネル(SPU-2112 2スロット分)に大電流パルス電力を供給できます。また、SPMB-2112 には、SPU-2112 の全動作範囲に対応した 16系統の1:4ソリッドステート・マルチプレクサも搭載しておりパターン・シーケンスにより高速切換えが可能です。マルチプレクサ各チャンネルのピン対ピンおよびピン対グランド耐圧は 80Vrmsです。

    SPU-2112A
    SmartPin Unit 100 V/10 A(SPU-2112A)は、1スロットで4チャンネルの±100 V 4象限のSmartPin V/Iであり、8 種類の電流レンジを備えています。また、チャンネル毎に任意波形発生機能とデジタイザ機能を搭載しています。SPU-2112 は電圧と電流のさまざまな組み合わせに幅広く対応し、きわめて高い汎用性を持つインスツルメントです。

    UPD-64
    UPD-64(Utility Pin Digital 64)は、1スロット64 チャンネルの多機能インスツルメントであり、16 チャンネル1群の独立したバンクを 4 つ搭載しています。各バンクは、20 MHz 高電圧デジタルIO 16 チャンネル(-1 V~+24 V)、ローカル・タイムスタンパー4基、およびAPEx機能として連結可能な2ブロックの2x8ケルビン・クロスポイント・マトリクスを搭載しています。各デジタルチャンネルには、PPMU、ダイナミック・ロード、4基のローカル・タイムスタンパーへの接続回路、リモート電圧測定、2x8 APExマトリクスへの接続回路を搭載しています。

  • ソフトウェア

    Eagle Vision MST™ ソフトウェア

    • マルチコア・コンピューティングによるマルチセクター・テクノロジー(MST=Multi-Sector Technology)を搭載し、高効率なソフトウェア環境を提供します。
    • 使いやすい開発ツールとデバッグツールにより、テストエンジニアの作業効率を改善します。   
      • 習熟期間が短いため、初めてのユーザでも短期間で使いこなせるようになります。